Monday, June 17, 2013

定義@Boost.Log 2.0

Definitions@Boost.Log 2.0 の翻訳

以下は、この文書で広く使用される用語の定義である。

  • ログレコード
    • 利用者のアプリケーションによって集められた一塊の情報で、ログに含まれる。単純なログレコードの例は、ロギングライブラリーによって処理された後のログファイルにおける、1行のテキストによって表現される。
  • 属性
    • 属性は、ログレコードを特徴付けるために使用することができるメタ情報のひとつである。Boost.Logにおける属性は、特定のインターフェースを持つ関数オブジェクトによって表現される。このインターフェースは、それが呼び出されたときに実際の属性値を返すものである。
  • 属性値
    • 属性値は、属性によって獲得された実際のデータである。このデータは、特定のログレコードに付与され、このライブラリーによって処理される。値は異なる型(整数、文字列、およびユーザー定義の型のようなより複雑な型)を持つ事ができる。属性値の例としては:現在時刻、ファイル名、行番号、現在のスコープ名、などがある。属性値はtype erasing wrapperに包まれているために、属性の実際の型はインターフェースからは不可視である。値の実際の(隠された)型は、時折「stored type」と呼ばれる。
  • (属性)値の確認
    • 属性値を処理する方法。この手法は、属性値に適用した関数オブジェクト(visitor)を使用する。visitorは、属性値を処理するために、属性値のstored typeを知っているべきである。
  • (属性)値の展開
    • 呼び出し元が保存された値を得ようとした際に、属性値を処理する方法。呼び出し元は、属性値を取り出すために、属性値のstored typeを知っているべきである。
  • ログ・シンク
    • 利用者アプリケーションから集められた全てのログレコードが送り込まれる場所。シンクは、ログレコードがどこに保存され、どのように処理されるかを定義する。
  • ログ・ソース
    • 利用者アプリケーションがログレコードを生成する場所。単純な例では、オブジェクト(logger)である。このオブジェクトは、利用者の要求に基づいてログレコードを構成するために使用される、一式の属性を管理する。しかしながら、(たとえば、他のアプリケーションのコンソール出力を解析し解釈することによって)何か付帯的なイベントにログレコードを埋め込むソースを作成することもできる。
  • ログ・フィルター
    • ログレコードを受け取り、それを保存するか破棄するかを決定するために使用する述語。通常この述語は、そのレコードに付与された属性値に基づいてその判断を行う。
  • ログ・フォーマッター
    • ログレコードの最終的なテキスト出力を生成する関数オブジェクト。いくつかのシンク、例えば、バイナリー・シンクではこれは必要ないかもしれないが、ほぼあらゆるテキストベースのシンクは、その出力を構成するためにフォーマッターを使用する。
  • ロギング・コア
    • ソースとシンクの接続を管理し、レコードにフィルターを適用するグローバル要素。これは、主にこのロギングライブラリーが初期化されるときに使用される。
  • i18n
    • 国際化。ワイド文字を操作する機能。
  • TLS
    • スレッド・ローカル記憶域。スレッドごとに独立した変数の値を持つという概念。
  • RTTI
    • 実行時型情報。これは、dynamic_castやtypeidオペレーターが正常に動作するために必要とされるC++言語サポートのデータ構造である。

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